自粛要請・緊急事態宣言の中、1日3,000歩未満が約3割に急増! 「新型コロナウイルス流行下での生活習慣の変化」第2弾調査を公開 歩かない人は17分のエアロビが必要!? 4月以降は体脂肪率も上昇しコロナ太りの傾向か?株式会社リンクアンドコミュニケーション(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:渡辺 敏成、以下 当社)は、新型コロナウイルス感染拡大による身体状態や健康行動の変化に関する2回目の調査を行い、結果をまとめましたのでお知らせいたします。【調査サマリー】自粛とともに歩数は減少。緊急事態宣言前後では1日3,000歩未満が約3割に迫る!3,000歩未満の人は、エアロビ17分相当のエネルギー消費が必要!?歩数が減った今はダイエット効果が現れにくい!4月以降、歩数にかかわらず体脂肪率が上昇傾向に!※1 調査対象:当社が提供しているAI健康アプリ「カロリーママ」「カラダかわるNavi」「カラダかわるNavi for スポーツクラブ」のユーザー※2 第1弾調査: https://www.linkncom.co.jp/news/press/264/調査背景新型コロナウイルスの感染拡大により、政府や厚生労働省からは2020年2月末より外出自粛の要請や、テレワーク促進等の感染拡大防止策が発表されました。また、4月7日には緊急事態宣言が発令され、状況はさらに深刻化しています。このような感染拡大防止策による人々のライフスタイルの変化を受け、当社が運営するAI健康アプリ「カロリーママ」「カラダかわるNavi」「カラダかわるNavi for スポーツクラブ」のユーザーを対象に身体状況・健康行動の変化を分析しました。調査結果1.歩数<自粛とともに歩数は減少。緊急事態宣言前後では1日3,000歩未満が約3割に迫る!> (図1)歩数の分布の変化(n= 27,018人)歩数を、日本人の平均歩数(※1)の半分未満となる「3,000歩未満」、「3,000~6,000歩」、「6,000~9,000歩」、健康日本21の目安(※2)である「9,000歩以上」の4段階に区分し、期間による変化を分析しました。調査期間は下記の3期間で比較しています。調査期間①コロナ影響前(1月12日(日)~2月1日(土)の3週間) ⇒新型コロナウイルスによる生活への影響がさほど大きくなかったと想定される期間②自粛要請(2月23日(日)~3月28日(土)の5週間) ⇒政府や厚生労働省からの自粛要請が発表された2月末から3月にかけての期間③緊急事態宣言(3月29日(日)~4月11日(土)の2週間) ⇒4月7日の緊急事態宣言発表の前後の期間 3,000歩未満の方は、コロナの影響がさほど大きくなかった1月(①の期間)では17.8%だったのに対し、自粛要請期間(②の期間)では20.1%、緊急事態宣言期間(③の期間)では28.4%となり、30%近くまで増加しています。また、6,000歩未満の方は、1月は50.2%、その後緊急事態宣言期間には63.4%と、その差は13.2ポイントと急増しており、全体的に歩数が減っていることがうかがえます。※1 平成29年度「国民健康・栄養調査」の結果では、日本人の平均歩数は6,322歩です。(20~64歳の平均歩数は7,121歩) ※2 「健康日本21」の20~64歳の歩数の目標は、男性9,000歩、女性8,500歩です。 2.歩数と運動の消費エネルギー<3,000歩未満の人は、エアロビ17分相当のエネルギー消費が必要!?>(図2)歩数と運動の消費エネルギー (n=約9,799人)歩数で消費しているエネルギー(※3)と、運動で消費しているエネルギーを足し、厚生労働省が「健康づくりのための運動指針2006」で推奨している1日の活動量の200kcal(※4)と比較しました。3,000歩未満の方は、1日に約90kcal分の消費エネルギーが不足していることが分かりました。90kcalを消費するためには、掃除であれば24分、自宅でできる軽めのエアロビクスで17分、ウォーキングで21分の時間が必要です(表1参照)。3,000歩未満の方には、これらの家事や自宅でできる運動、まわりに人がいない環境でできる運動をうまく組み合わせて、不足している90kcal分を追加で消費するよう促す必要があります。活動の種類90kcalを消費するために必要な時間(分)掃除24日曜大工26軽いエアロビクス17腕立て・腹筋23スクワット17ウォーキング21ジョギング15自転車26(表1)体重60㎏の人が、90kcalを消費するために必要な活動の時間※3 歩数の消費エネルギーは、1000歩分の消費エネルギー=10分×3メッツ×体重60㎏=28.8kcalとして計算しています。それぞれのグループの歩数は、「3,000歩未満」は2,500歩、「3,000~6,000歩」は4,500歩、「6,000~9,000歩」は7,500歩、「9,000歩以上」は10,000歩として計算しました。 ※4 「健康づくりのための運動指針2006」では1週間で23エクササイズ(Ex)の活動を推奨しています。それを1日あたりの消費エネルギーに換算すると、体重60㎏の人では、23Ex×60㎏÷7日≒200kcalです。 3.体重・体脂肪率体重<歩数が減った今はダイエット効果が現れにくい!>(図3)歩数カテゴリーごとの体重変化 (n=11,959人)2019年12月1日~2020年2月1日の中で、体重のデータがある2月1日に最も近い日の体重を基準として、2月以降の体重の増減を調査しました。9,000歩以上の方は、基準日と比べると4月2週目では約-0.4㎏でした。一方、6,000~9,000歩の方は約-0.25㎏、6,000歩未満の方では約-0.2㎏とあまり変化がありませんでした。当アプリユーザーのうち約75%は、ダイエットやメタボ改善を目的としていますが、歩数が減っている昨今の状況下では、ダイエット効果が現れにくくなっています。体脂肪<4月以降、歩数にかかわらず体脂肪率が上昇傾向に!>(図4)歩数カテゴリーごとの体脂肪率の変化 (n=11,959人)2019年12月1日~2020年2月1日の中で、体脂肪率のデータがある2月1日に最も近い日の体脂肪率を基準として、2月以降の体脂肪率の増減を調査しました。2月2週目から3月4週目までは、9,000歩以上を歩いている方は順調に体脂肪が減少している一方で、9,000歩未満の方では横ばいでした。4月に入ると、歩数に関わらず体脂肪率が上昇しています。図3の体重変化と図4の体脂肪率の変化を見比べると、3,000歩未満の方の体重は3月から横ばい傾向、体脂肪率は3月2週目から上昇傾向になっています。体重に変化がなく体脂肪率が増えているということは、筋肉が減り始めている可能性があります。体脂肪率の上昇は将来のメタボリックシンドロームのリスクを、また、筋肉量の減少は将来の寝たきりのリスクを増加させる原因となります。筋肉量を今よりも減らさない工夫が必要といえます。専門家からの意見(東京大学大学院 准教授 近藤 尚己先生)自粛要請、緊急事態宣言など行動制限が強まるにつれ、3,000歩未満の人が顕著に増えてきていることが「見える化」された衝撃的なデータです。身体活動の低下は糖尿病、心臓尿、脳卒中などの慢性疾患、うつ病やがんなど様々な病気と関係していることが、多くの学術研究により指摘されています。外出を控えながら、新しい形で運動習慣をつくれるよう社会全体でサポートしていく必要があるでしょう。 テレワークを推奨している会社では、従業員の活動量を確認して、活動量が減少している従業員には運動を促してほしいと思います。例えば、1日の中で時間を決めて社内SNSで20分間の運動を推奨したり、運動することへのインセンティブをつけたりなどの工夫ができるかと思います。また、リモートでも社員が顔を合わせて積極的にコミュニケーションをできる工夫をすることで孤立感やうつ病などを防止し、心の健康も維持していただきたいと思います。近藤 尚己 先生(医師・医学博士)・社会疫学者 ・公衆衛生学研究者・東京大学大学院医学系研究科准教授(保健社会行動学分野、健康教育・社会学分野主任)・日本老年学的評価研究機構理事・日本疫学会代議員・日本プライマリケア連合学会代議員今後の当社の取り組み新型コロナウイルスの影響を受けている企業や従業員の健康管理を支援すべく、当社のアプリ「カラダかわるNavi」を通じて、4月8日より以下の施策を実施しています。テレワーク中の健康状態の集計機能従業員の健康状態をアプリに記録し、集計できる機能を提供しています。この機能を通じて従業員の健康状況を簡易に把握することができます。「自宅でできる運動メニュー」の動画配信運動不足を解消すべく、自宅でできる運動やストレッチメニューを動画配信しています。新型コロナウイルスに対する最新情報の配信厚生労働省発表の情報など、最新の対策情報をアプリを通じて迅速に配信しています。 今後も当社は、新型コロナウイルス流行下での生活習慣(身体状況、健康行動、食事内容など)の変化を発信してまいります。 調査の概要分析期間 2020年2月2日(日)~2020年4月11日(土)の10週間。・歩数は、当該期間との差を比較するために、2020年1月12日~2月1日のデータも利用。・体重と体脂肪は、当該期間との差を比較するため2019年12月1日~2020年2月1日の期間内の1番新しいデータも利用。分析項目 歩数、運動の消費エネルギー、体重、体脂肪率分析対象者アプリのユーザーで、分析・発表の許可を頂いた利用者のうち、・歩数は、1月12日~4月11日までのデータがある方。(n=27,018人)・運動の消費エネルギーは、各週で3回以上の運動入力データがある方。(n=約10,000人)・体重と体脂肪率は、分析期間内に2回以上の入力データがある方。(n=11,959人)株式会社リンクアンドコミュニケーションの概要リンクアンドコミュニケーションは、「社会の健康課題を解決し、自然に健康になる世界を創る」をミッションとし、IT×専門家ネットワークで「専門家がもっと身近にいて健康をサポートするシステムの構築」を目指しているヘルステック企業です。全国で約1万人の管理栄養士・栄養士のネットワークをもとに、食と健康、栄養分野のリーディングカンパニーとして、食を中心とした健康アドバイス事業、健康情報の発信事業に取り組んでいます。企業概要所在地 : 〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町4-1 新紀尾井町ビル5階設立 : 2002年7月25日資本金 : 7億8700万円代表者 : 代表取締役社長 渡辺 敏成URL : https://www.linkncom.co.jp/提供サービス健康アプリ「カロリーママ(※)」毎日の食事や運動、体重などの記録に、AI管理栄養士がすぐにアドバイスをする、ダイエットや健康管理を考えているすべての方向けの健康アドバイスアプリです。アプリに食事を記録すると独自のアルゴリズム・AIにより、カロリー計算、栄養バランスの評価をはじめ、食事の改善点や次の食事の提案まで、1億通り以上のアドバイス がリアルタイムで自動提供されます。また、スマホ内蔵の歩数計やウェアラブルデバイスとデータ連携することで運動量も自動的に取り込むことができます。※5月下旬より「カロママ」に名称変更予定です。健康経営支援アプリ「カラダかわるNavi(※)」企業・健保・自治体などの健康経営、従業員の健康づくりをサポートする健康アドバイスアプリです。毎日の食事や運動・睡眠などのライフログが簡単に記録できると同時に、ダイエットのみならず、健康維持、メタボ対策、低栄養対策、ロコモ・認知症予防、重症化予防を目的に、AIが食事・運動の面から具体的で実践的なアドバイスを提供します。健康診断データとも連携可能です。ランキング機能やポイントインセンティブといった継続のための仕組みも充実しています。2017年よりサービスを開始、現在約6,000以上の団体が導入しています。※5月12日より「カラダかわるNavi for スポーツクラブ」と統合し「カロママ プラス」としてリニューアル予定です。スポーツクラブ会員向けアプリ「カラダかわるNavi for スポーツクラブ(※)」フィットネスクラブ会員を対象に「フィットネス×食」をトータルで管理することができる健康アドバイスアプリです。アルゴリズム・AIが毎日の食事や運動をアドバイスします。スポーツクラブでの運動はもちろん日常で行う軽い運動からランニングなど、毎日の運動もしっかり管理できます。コースや目標、運動量の設定により、ひとりひとりがなりたい姿に近づくためのサポートをします。※5月12日より「カラダかわるNavi」と統合し「カロママ プラス」としてリニューアル予定です その他・健康医療ニュースを専門家が解説するレビューサイト「HEALTH NUDGE」・管理栄養士・栄養士向けのポータルサイト「かわるPro」調査内容や健康経営に関するお話ができます。また、近藤先生にも取材が可能です。お気軽にご相談ください。<本件に関するお問い合わせ先>株式会社リンクアンドコミュニケーション 樋口・松原TEL:080-7686-3212 / MAIL:pr@linkncom.co.jp※参考:「新型コロナウイルス流行下での生活習慣の変化」第1弾調査